第20回 万年筆好きの聖地!沖縄・渡口万年筆店探訪記

沖縄のレジェンドに会いに行く
スゲイノウ人森さんとの対談・第20回目。
今回は、沖縄県の歴史ある万年筆の店である「渡口万年筆店」を訪れた時の話を伺いました。この「渡口万年筆店」さん、普通の万年筆店ではないんです。
万年筆好きにとっては垂涎ものの体験ができるとか、できないとか・・・。これは、見ていただいた方が早いと思います!
森って誰よ!?という方は下記のリンクも合わせてご覧ください。
【万年筆が好きすぎるシステムエンジニア 】第1回  SEと万年筆との出会い
森さん仕上げのカスタムヘイテイジ92はこちらです。
編集さん
編集S

こんにちは!編集のSです。

「万年筆仕上げ人」の森です。
編集さん
編集S

森さん、沖縄から帰って来たばかりだそうですね。

そうなんです!僕の田舎が沖縄なんですが、おばあ(祖母)の「カジマヤー」という、数えで97歳に行う長寿のお祝いがあったので、それに参列してきました。
編集さん
編集S

カジマヤーですか?初耳ですね。それにしても97歳とはお達者で何よりです。やはり沖縄が長寿というのは本当なんですね〜。おめでとうございます。

カジマヤーとは風車の意味で、これからだんだん子供心に戻るのでオモチャの風車をあげてお祝いしましょうという意味らしいんです。子供に還るというのは、なんだか意味深ですよね。
編集さん
編集S

は〜、確かに、子供に還るって、なんかよくわからないけど納得しちゃいます。(しみじみ)

そうそう、それでですね、せっかく沖縄まで来たから…というわけで、万年筆好きの人なら一度は行ってみたい店「渡口(とぐち)万年筆店」に行ってきたので、その時のお話をさせてください。
編集さん
編集S

旅先でも万年筆のことを考えてるとは、さすがスゲイノウ人ですね。

渡口万年筆店さんは特別なんですよ。沖縄で唯一とも言える、歴史ある万年筆店で・・・これはもうビジュアルで見てもらった方が早いと思います。

外観
那覇県庁からほど近い雑居ビルの2階
扉2
歴史をひしひしと感じる扉
編集さん
編集S

おおー、めちゃくちゃレトロな雰囲気ですね。確かに長い歴史を感じます。

店内には万年筆もさることながら、たくさんの写真や書類が目立ちます。そして、ご主人の渡口彦邦(とぐちひこくに)さんが笑顔で迎えてくれます。もうね、予約も何もしてなかったんですが、ちょうど先客がいなかったので、「どちらからおいでですか?どうぞ掛けてください」って、すごく自然にもてなしてくれました。

店内の様子
所狭しと並ぶ万年筆や写真
編集さん
編集S

なんか思ってたんと違う!って感じです…。

渡口さんと記念撮影
左がご主人の渡口さん

81歳という年齢を感じさせないくらい溌剌としてて、気さくに、饒舌に話をしてくれるんです。渡口万年筆店の歴史から、沖縄の歴史に至るまで。すごく興味深かったです。歴史が多すぎてここでは語りきれないので、ざっくりとまとめてみました。

●先代である彦邦さんの父・彦一さんが大正から昭和の初めにかけて、当時高級だった万年筆を沖縄で販売できないだろうか?と思いつく。本土で買い付けして販売すると、飛ぶように売れた!
●1931年 嘉手納にて創業をスタート
●1935年 那覇市県庁前に支店を出す、さらに沖縄北部にも経営を拡げる
〜〜戦争が激化・沖縄住民の1/3にあたる非戦闘員10万人が戦死〜〜
●渡口さん家族は幸いにも全員無事で、万年筆店を再興
●当時の沖縄ではドルが流通し、さらに輸入規制がなかったので、本土では入手が難しかったパーカーやモンブラン・ペリカンなどの万年筆を仕入れることができて、それが飛ぶように売れる。
●自社ブランドを立ち上げ、オリジナルの万年筆を販売
●宣伝効果もあり、沖縄で著名な万年筆店に成長
編集さん
編集S

まさに山あり谷ありですね・・・

戦争というのが大きな影響を与えてますよね。戦争によってたくさんのものを失ったと思いますが、戦後、沖縄でしか万年筆が入手できない状況になったのは、渡口さんにとって商売の追い風になったので、なんとも複雑な心境です。

編集さん
編集S

ん〜、でもそれを抜きにしても、やはり商才がありますよね!

確かに。食べるものにも困る時代に万年筆を売ろうという発想が、一歩先を読んでいたと思います。

編集さん
編集S

人と違う発想が成功者としては大切ってことですね!

そんな渡口万年筆店さん。冒頭の話に戻りますが、創業者のご子息の彦邦さんが現在のご主人です。万年筆の修理に関してもプロフェッショナルで、業界でもとても顔が広い!

編集さん
編集S

有名人なんですね!

『趣味の文具箱』という僕もよく買う雑誌があるんですが、渡口さんを紹介した記事(第34号)を見せてもらいました。

エイ出版様のサイトより引用 https://www.ei-publishing.co.jp/
編集さん
編集S

私もその雑誌見たことありますよ。万年筆好きな人がこぞって愛読してそうな雑誌ですよね・・・

それだけでなく、店を訪れた人が名前を書き残していくノートがあるんですが、僕も以前お会いしたことのあるプラチナ万年筆の社長、中田俊也さんのお名前もあったんです!しかも最近。

来訪者ノートに記名
来訪者ノートに名を連ねる!感動
編集さん
編集S

森さん、そんな方ともお知り合いなんですか!?そして、社長が直々に訪れる渡口さんのお店って、やっぱり万年筆の聖地的な場所なんですね。

聖地巡礼ですね。そして、僕にはもう一つ密かな野望があったんですよ。

編集さん
編集S

野望ですか?

渡口さんは、非常に貴重な刻印機を保有されているんですが、その刻印機で買った万年筆に刻印してもらいたい!って野望です。
編集さん
編集S

刻印機?

ジャーン、これです!これまたいかにもヴィンテージな感じでしょう?

貴重な刻印機
渡口さんいはく、日本に一台という貴重な刻印機
編集さん
編集S

おお、これで万年筆に刻印できるんですね?

そうそう、しかも自分が紙に書いたものが、そっくりそのまま転写できてしまうスグレモノなんです。

まずは短冊状の用紙に好きな文字を書く
まずは短冊状の用紙に好きな文字を書く
編集さん
編集S

う〜ん、これがそのまま転写される仕組みがイマイチ想像つかないのですが…。

これは動きを見てもらった方が早いと思って、動画を撮らせてもらったので、こちらをご覧ください!

編集さん
編集S

なるほど!見本をなぞると、それに連動して刻印する機構が動くんですね〜。仕組みはシンプルだけど熟練の技術が必要なんだろうな〜。

僕もそう思います。ちなみに、これが僕が購入した渡口さんオススメのセーラーの万年筆「プロフィットふでDEまんねん」です!

プロフィットふでDEまんねん
オリジナルの領収書。渡口さんの直筆が達筆すぎる!
編集さん
編集S

2,000円なんですね、、なんか意外とお安い。もっと高級な万年筆が売られているのかと思いました。

もちろんピンからキリまで品揃えはありますが、とりあえず刻印してもらいたい!という人にはふでDEまんねんをすすめてくれるんでしょうね。しかも刻印はサービスですよ。お得感しかない!

編集さん
編集S

うわ、サービスなんですね、めっちゃ良心的!

そうなんですよ。渡口さん、来訪者を写真に撮って、その場でプリントアウトしてプレゼントまでしてくれるんです。サービス満点ですよね。いや〜、本当に貴重な体験ができて大満足でした。

編集さん
編集S

うんうん、みなさんがこぞって訪れる理由がわかった気がします。

ちなみに、僕はイキナリ訪問しちゃいましたけど、訪れるときは事前に電話一本入れておくといいかもしれません。運が悪いと不在ということもありえますので…。

編集さん
編集S

今回は、森さんの渡口万年筆店探訪記をお送りしました〜。もし沖縄を訪れることがあったら、みなさんも記念に刻印をお願いしてみてはいかがでしょうか?

渡口さん、ありがとうございました!またいきますからね!そして、最後までお付き合いありがとうございます。

編集さん
編集S

ありがとうございました!また来週お会いしましょう!


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「万年筆が好きすぎるシステムエンジニア」森 慎吾さんのプロフィール

1981年生まれ。高校卒業→印刷会社→専門学校(音響芸術科)→テレビ局で編集マン→SE→フリーランスのSE→スゲイノウ人(イマココ!)。とにかくずっと激務に追われる日々からフリーランスへ転身し、忙しいながら趣味にあてられる時間も増え、万年筆カスタマイズに没頭の日々。

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