旋盤がリビングにきたのも束の間、森さんの家にはまた見慣れない道具がやってきました。しかもずいぶんとボロボロの様子ですが…。スゲイノウ人森って誰?という方や、はじめてお越しの方はこちらもご覧ください↓ 【万年筆が好きすぎるシステムエンジニア 】第1回 SEと万年筆との出会い 森さん仕上げのカスタムヘイテイジ92はこちらです。 万年筆を1から作り上げようというMONDO計画はこちらです。

こんにちは〜。編集のSです。


いや〜、毎日「暑いですね!」って会話になっちゃう今日この頃ですが、森さん、いい具合に溶けてますか?


暑さ寒さも彼岸までといいますから、あと半月ほどの辛抱ですよ。クーラーガンガンで乗り越えてください。


あ、もしかして、このTweetでしょうか…
1975年製の電気炉を入手しました。
一見綺麗ですが経年により内部に痛みがあり、電源ケーブルもクッキー状態で危なく通電できず。でも修理、修繕したら使えそう。 pic.twitter.com/3OWVBEwhl0— 森慎吾@万年筆仕上げ人 (@Tech2501) August 15, 2020


なんというか、突っ込みどころがいっぱいありすぎて、何から手をつけていいのか困るんですが…


まず、万年筆づくりと「電気炉」の関連です。私、七宝焼きとか興味があって、以前調べたことがあるんですが、七宝焼きづくりでは電気炉を使うんですよ。でも、万年筆に電気炉って要ります?


ええ!そうだったんですね…全然そのイメージがなかったです。

ニブの元となる金合金の板材を圧延したり、

えっと、ちょっと何言ってるかわからないです…。

(さらに説明しても寝ちゃいそうだからサラッと流そうかな…)
他にも治具や工具の焼き入れ、

そうか、意外と必須アイテムだったんですね、電気炉!
それにしても、この電気炉もご自宅で使われるんですよね?すごく高温になって、危険なイメージがあるんですが。

機種によるけど今回復活させたやつはMAXで920℃くらいになります。でも、ガスコンロの炎でも1500℃

あ、そうか。そう思うと、天ぷらを揚げる方がよっぽどリスクがありそうですね!


むむむ、確かに。
そういえば、この電気炉、壊れていたものを譲ってもらったとか。

いまは便利なマッチングアプリがあるので、そちらを経由して譲っていただきました。
その方のおばあちゃんの遺品らしく、丁重にいただいてまいりました。

お、おばあちゃん…



それって、普通の人ならメーカーに修理に出すとか、諦めちゃったりしますよね。

諦められない!新しいの買うと高いし!

電気炉買おうと思ったことないから、相場がわからないのですが…

性能やサイズで様々ですが3万円~15万円くらいかと思います。

うん、まあ安くはないですよね。

工業高校時代の友人に手伝ってもらいながら、修理しました。
電気炉の電装品類の修復&交換作業。
ついで今後メンテしやすいように改造中電気とかど素人だけど構造がシンプルだとなんとかなるもんです😅 pic.twitter.com/JDvSQpGuSs
— 森慎吾@万年筆仕上げ人 (@Tech2501) August 18, 2020

めちゃくちゃ溶接機が役に立ってる!!!

ほら、一家に一台必要でしょ?

しかも、構造がシンプルだとしても普通できないですよ。

ほらほら、Sさん。普通は○○○、という壁は取っ払ってください。それがないだけで、なんでもできちゃいますよ!

精進します…

今の時代、壊れたらすぐに新しいものを買う。そういう人が多いですが、こうやって修理するのもまたいいものですよ。(実際、修理するより買った方が安かったりもするけどね…)

ものを大切にしましょう!とは学校で教えられますけど、忙しい現代人にはそのマインドが根付かないようですね。
無料で入手した45年モノのジャンクな電気炉。
長い時を越えての復活!電装品修理 1日
パネル作成、各部補修 1日
焼き付け塗装 1日修理というよりはリメイクかな?#電気炉#修理 pic.twitter.com/r6a2XWUsf2
— 森慎吾@万年筆仕上げ人 (@Tech2501) August 19, 2020

いやー、我ながら頑張った!


新品のように生まれ変わりましたね!
森さん、電気炉修理屋さんもできちゃうじゃないですか。


手に職があるって素晴らしいことですよ。さすがスゲイノウ人。
早く何かを溶かしているところを見てみたいなぁ。


あら、残念。
じゃあ、今度七宝焼き作らせてください。

では、今日はこのへんでお開きにしましょうか。

そうですね。
電気炉まで修理する万年筆職人。ナイス、スゲイノウ人でした。ありがとうございました。


森さんのような、ちょっと(すごく)ヘンな人も常時募集しています。お気軽にお問い合わせフォームからメッセージください。

ではでは!

さようなら〜!
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「万年筆が好きすぎるシステムエンジニア」森 慎吾さんのプロフィール
1981年生まれ。高校卒業→印刷会社→専門学校(音響芸術科)→テレビ局で編集マン→SE→フリーランスのSE→スゲイノウ人(イマココ!)。とにかくずっと激務に追われる日々からフリーランスへ転身し、忙しいながら趣味にあてられる時間も増え、万年筆カスタマイズに没頭の日々。